7500人を超える女性会員組織を作り運営する「ブライト★ウーマン」。女性社員の女性視点を生かした店舗づくりが売上げにも貢献
神戸トヨペット株式会社
代表取締役社長 西村 公秀 氏
女性が“輝く場”の提供と機会を常に考えていた
トヨタ自動車の販売チャネル「神戸トヨペット」様。ハイブリッドカー専門車検ではプリウス車検整備台数3067台(2014年度)で県内1位、T-up買取実績兵庫県No.1、プロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」のオフィシャルスポンサーであり、Facebookも活用しながら積極的に顧客サービスに取り組まれています。5年前から女性スタッフによる女性ドライバーに向けたカーライフコンテンツ「ブライト★ウーマンクラブ」を運営、成果を上げていらっしゃいます。その背景や次のステップについて西村社長にお伺いしました。
神戸トヨペット株式会社
代表取締役社長
西村 公秀 氏
<プロフィール>
平成5年 神戸トヨペット株式会社入社。
平成14年 総合開発室・輸入車両部担当取締役
平成15年 総合開発室・輸入車両部担当常務取締役・営業副本部長
平成17年 営業部門・管理部門統括 代表取締役専務・営業本部長、レクサス事業責任者
平成18年 代表取締役副社長 営業本部長
平成20年より代表取締役社長
平成23年より鳥取トヨペット株式会社 代表取締役社長および株式会社トヨタレンタリース鳥取 代表取締役社長も兼任。
共創プロジェクトの目的
女性社員が生き生きと活躍でき、それをきっかけに女性やファミリーのお客様がいつでも気軽に思い出してくれるディーラーとしての存在を創る。女性の強みを活かせる機会の提供と場づくり
共創プロジェクトの内容
2005年から立上げた女性社員による女性に向けたカーライフ提案のコミュニティ 「ブライト★ウーマンクラブ」活動のサポート継続と活性化
導入成果
女性スタッフによる女性ドライバーに向けたカーライフコンテンツ「ブライト★ウーマンクラブ」を運営。立上げからすでに約10年。今では、ブライト★ウーマンに入りたいという女子学生がほぼ100%というほどブランディング効果を発揮。女子学生の入社動機にあがるほど広報効果に
INTERVIEW
ブライト★ウーマン設立のきっかけを教えていただけますか?
日野:ブライト★ウーマンという女性視点の活動チームをつくられて5年になりますね。
西村さん:最初のきっかけは、現在、株式会社タクティーの新井社長がトヨタ自動車で常務役員をされていた時に、女性視点を生かした店舗展開を導入され、次々と成績を上げておられる姿を拝見したことでした。当時、私自身も弊社の女性社員に活躍の場を見出せないかと考えておりましたが、方法論を見つけかねていました。 そこで、新井社長へそのことをご相談させて頂きましたところ、ハー・ストーリィの日野社長をご紹介頂き、これがブライト★ウーマン活動発足のきっかけとなりました。
日野:お会いした当初は営業最前線に立つ女性の人材を新たに募集しようとお考えでしたよね。そこで私は今、社内におられる優秀な女性のみなさんを活用されては、とアドバイスさせていただきました。
西村さん:弊社には優秀な女性社員が大勢いることは十分理解しているつもりでしたが、彼女達を輝かせる選択肢は日野さんにご指摘頂くまで意識をしていませんでした。弊社は、全社員約1000人のうち2割が女性社員ですので、彼女達を今以上に活かせる仕組みが必要だと考え、日野さんへお力添えをお願いしました。
輝く女性社員=ブライト★ウーマンと命名
女性視点の店舗づくりからお客様への対応まで 「ブライト★ウーマン」の活躍の場は広く、深い
西村さん:私としては女性社員の制服を変えたり、肩書きも“ショールームスタッフ”から“店舗アシスタント”に変更したりと、様々な変革を講じたつもりでした。しかし、肝心の「どのように活躍して欲しいのか」を彼女達にちゃんと伝えられていなかった。「女性が輝いていない会社はだめですよ」と日野さんに指摘され、女性社員が“輝く場”として「ブライト★ウーマン(brightwoman)」を発足しました。
西村さん:『いざ!!という時のお助けBOOK』については会員の皆様だけでなく、カートラブル対応のプロであるJAF様からも評価を戴いております。これ以外でもブライト★ウーマンが企画したアイテムやイベントは会員の皆様からご好評を戴いております。そして、女性のお客様向けのブライト★ウーマンクラブは毎月100人以上のお客様にご加入を頂いておりますので、今年中には会員総数が8000人を超えるのではないかと思います。
日野:素晴らしいですね。 神戸トヨペット様の中でブライト★ウーマンという女性の活躍が認められてきましたね。
女性視点で「営業ではない営業」
女性社員の活躍が男性社員に刺激を与える 相乗効果こそ営業効果!
西村さん:おかげさまで彼女達の頑張りが、お客様をはじめとして様々な所で評価を頂ける様になってきました。 ブライト★ウーマンが今年で発足5年目を迎えるにあたり、これまで社長直轄チームとして活動をして来ましたが、7月に営業本部に事務局を移しました。今後は営業本部とも連携を取りながら、これまで以上に積極的に動いていきます。今は、やっと第一歩を歩み始めたばかりです。 私は、ブライト★ウーマン活動は今以上に高みを目指していけると考えています。そのためには、店長をはじめとする男性社員一人ひとりが“彼女達の活動が神戸トヨペットの成長に必要だ”ということを十分に理解して、協力することだと感じています。 また、彼女達もブライト★ウーマンの役割をさらに自覚し、店舗のアシスタント業務だけでなく、営業スタッフと一緒にお客様を訪ね、この冊子を手渡してご説明する。1軒でも2軒でも訪問を続けていくことで、彼女達のお客様への意識も変わってくると思います。
日野:現場の店長が女性の活躍に理解を示しているか否かで、店舗ごとの空気感の違いはあったように思います。また、女性社員も営業的な仕事に関わっていなかったことで、遠慮がちになることもあったかもしれませんね。
西村さん:ずっと男性中心の会社ですから。それは決して悪いことではないと思っていますが、その中で女性社員がしっかりと自身の長所や力を仕事に活かしきれていないことは、悲しいと感じていました。 昨年の1月、私は全社員が集まる年頭合同会議の場で、トヨタ自動車株式会社の販売店総合表彰である「準総合表彰」の受賞を目指すことを宣言しました。様々な指標をクリアすることは勿論ですが、この賞を目指し、受賞することで女性社員の皆さんがこれまで以上に輝き、しっかりと力を発揮してもらえる会社にしたいと思っていました。だから、私はその場で女性社員全員へ向けて「会社はあなた方を大切に思い、あなた方が輝ける場所をブライト★ウーマンを通してつくりたいと考えている。だから力を貸して欲しい」と伝えました。彼女達がそれにしっかりと応えてくれたことで、社員全員で素晴らしい成績を残すことができ、13年振りとなる準総合表彰を受賞できたと感じています。 また、日野さんとハー・ストーリィさんにサポートして頂いたことで、ブライト★ウーマンの活動も随分と社内全体に浸透し、女性社員が自らの力を発揮することができる基盤が出来てきたと感じています。
企業スローガンの「Dramatics Engine」の通り、 男性社員も女性社員も、“お客様の人生に寄り添い、 ドラマをつくりだすエンジン(原動力)”に
日野:来年は創業60年を迎えられますね。企業スローガンの「Dramatic Engine」と、そのコンセプトである“お客様の人生に寄り添い、ドラマをつくりだすエンジン(原動力)でありたい”という言葉は、社内にとってもブライト★ウーマンにもとても馴染むと思います。
西村さん:ブライト★ウーマンの活躍が、良い意味で男性社員にも刺激になっています。ブライト★ウーマンには今後、営業と動きながらも“営業でない営業”という新しいビジネスモデルを日野さんのお力添えを頂きながら目指してきたいです。
日野:女性は勝つことよりも、選ばれる、指名されることに生きがいを感じるものです。“営業でない営業”というのは女子的には満足して進めるかもしれませんね。
ハー・ストーリィに期待すること
西村さん:2012年にスローガンに「Dramatic Engine」を掲げスタートしましたが、少しずつ浸透してきたなと実感しています。そして、次の段階としてお客様をはじめ地域や仲間、企業同士のドラマづくりが未来づくりとなる様に、あらゆる情報を時系列に並べ、クリアにしていく必要があると感じています。その作業を行う時にはハー・ストーリィさんの情報力や日野さんからご教示頂くことで、一つずつクリアし着実に超えて行きたいと思います。
日野:未来のドラマをつくる、とても素敵な目標ですね。 弊社もハー・ストーリィという社名で、「彼女(her)の歴史(history)」という意味ですから、ご一緒にストーリーを紡いでいきたいですね。 神戸トヨペット様の歩みを今後ともサポートさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
■対談を終えて
神戸トヨペット様ともすでに長いお付き合いです。
女性のお客様も気軽に入れる店づくりをめざし、女性社員の視点を大切にした店づくりをしようと全国トヨペット店で始まった「奥様のミカタ」プロジェクトをきっかけに、定期的にお伺いするようになりました。
女性社員のチーム「ブライト★ウーマン(bright★woman)」の活動は年々バージョンアップし、本当に「輝き」を放ってきました。今では、新卒入社希望の女性が増え、なんと面談では100%の人が「ブライト★ウーマン(bright★woman)の活動が魅力的だったから」と答える存在になったと報告をいただき、本当にうれしく思います。
活動の一つ、記事内で紹介した小冊子『いざ!!という時のお助けBOOK』は、お客様から大好評で、「妻に渡したい」「女性社員全員に持たせたい」と拡がり、増刷を続けています。彼女達のアイディアがお客様に喜んでいただく活動として確実に種から花開き、実になってきました。
全社でも業績発展されている神戸トヨペット様は、私自身大変、勉強になります。これからもさらに地域での活動の輪を広げるお手伝いをしてまいりますので、よろしくお願いします。
その他のトップインタビュー
女性トレンド総合研究所の共創プロジェクトに参画いただいた企業のトップに、
その取り組みと成果について聞きました。
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