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女縁とクチコミ「血縁」「地縁」「職縁」「友縁」「交縁」


目次[非表示]

  1. 1.女性の「女縁」と絆
  2. 2.女性は人生を通じて、 多くの「女縁」を持つ
  3. 3.「女縁」は、SNSなどによって、 女性一人に対して年々巨大化へ
  4. 4.女性は、「女縁」グループ別に テーマや話題を変えて関係維持
  5. 5.「女縁」を通じてクチコミ拡散。 同種グループの関係構築が目的
  6. 6.「女縁」の5つの縁
      1. 6.0.1.血縁
      2. 6.0.2.地縁
      3. 6.0.3.職縁
      4. 6.0.4.友縁
      5. 6.0.5.交縁
  7. 7.今月号の女性視点マーケティングのポイント


女性の「女縁」と絆

出所:亀岡誠『現代日本人の絆』日本経済新聞出版社(2011)をもとに オリジナル製作HERSTORY


女性は人生を通じて、 多くの「女縁」を持つ

女性が女性との縁を持つ「女縁」は、女性それぞれの生活や暮らしに密着して幅広く存在し、その数は年齢に比例して増えていく。それは一般的にイメージする友人知人や親友というような縁とか、人脈といわれる利害や有益に関わる縁だけではない。女性特有の生活をしていく上で女性同士として関わりをもつことで、生きやすさやときには生きづらさを持ちながらも付き合っていく縁のことだ。一人の女性のライフコースを考えてみたい。女性の人口のうち、最も多いライフコースのパターンは、就職し、結婚し、出産し、子育てをし、親の介護なども経験するというケースだ。このコースの場合、大きく5つの縁が広がる。


「女縁」は、SNSなどによって、 女性一人に対して年々巨大化へ

今はSNSが当たり前になり新規の出会いから維持管理(と思っていなくても)までも簡易にできるため「女縁」は年々、大きく広がりを見せている。ちなみに「女縁」にはインスタグラマーやユーチューバーのフォロワー数などは入れていない。あくまで「互いが自覚しあえている縁」を基準としている。男性の場合、今も昔も「男縁」は、「職縁」「友縁」が中心となる。職場を通じて出会った縁と、学生時代や趣味などを通じての縁だ。女性は本来、クチコミが好きである。そのため多数の「女縁」をもっていることで、情報伝達があっという間に広がりやすい。これは本能的なDNAで、筋力やパワーのない女性が、こと妊娠や子育て期には身や子を守りながら生き抜くためには、周囲に助けてもらいながら集団の中で寄り添って支え合っていく必要がある。これが「女縁」だ。子どもが小さいときに何かと助けてくれる存在は、「女縁」の力が大きい。子どもがいるいないは別として、女性たちは子どもの頃から、無意識下で、クラスの女子同士で行動するなど「女縁」づくりをしている。また、周囲と関係をよくしようと行動するため、コミュニケーションを活発にする。 おのずとそのコミュニケーションの中で、さまざまな情報交換が行われる。


女性は、「女縁」グループ別に テーマや話題を変えて関係維持

女性は、「女縁」の相手の共通テーマに合わせて関心事の話題を変え、その場、その時、その相手に合わせて話題を交換する。相手との関係を保つためには、魅力的な話題、情報、ネタを手土産にする必要がある。もちろん現品のプレゼントも大切だ。こうして「女縁」の集いには、手土産のお菓子やケーキが定番となる。女性は、クチコミを積極的にし、旬の話題を伝え合い、その使い勝手やよりよい使い方などを教え合う。ときにおせっかい行動で相手の役に立とうとする。子どもが泣き止む方法、好き嫌いなく家族が食べてくれる調理法、おいしく保存できる容器のメーカーや売場、夫婦生活から親との良好な関係づくりに至るまで、その話題は多岐に広がる。その情報を受け取った側もさらに次へと内容をバージョンアップさせて渡していくため、もとの話題は加工され、すさまじい勢いで進化していく。また同じような悩みを持つ女性たちに伝えることを使命として話題はシェアされていく。


「女縁」を通じてクチコミ拡散。 同種グループの関係構築が目的

これが女性たちのクチコミ拡散する正体になる。女性は類似の「女縁」別に悩みや課題を共有しあっている。クチコミはそうした相手を助けたいという助け合い行動でもある。こうしていつしかメーカーや売り手の想像もしていなかったムーブメントが女性たちの間に巻き起こる。元の情報を大きく画期的に発展させた女性は憧れの人となりカリスマ的な存在となってインスタのフォロワーが膨大になっていくという流れがある。


「女縁」の5つの縁

「女縁」とはかくも摩訶不思議なパワーをもって表舞台ではみえにくいが、昔も今も圧倒的に購買や消費に影響を起こしていく。「女縁」5つを右図に整理しておく。


血縁

家族、親族、血縁関係。中でも母、娘、祖母、叔母、義理の母、義理の叔母などの「女縁」。子どもの成長時期から親の介護時期まで、「血縁」は、良好かは別として強固にある。母の手料理の作り方、わが家の風習など伝承から身近な生活向上の情報まで交換し合う「女縁」。


地縁

地域の縁。居住地や学区を中心につながる縁。伝統的な地域活動の祭りや学校行事、子ども会、町内会、PTA活動のバザーや役員活動、児童館保護者会、マンション住人の会などで出会っていく。「地縁」は、その後、ここから「友縁」になる出会いもあるが、あくまで気持ちの上では深くない関係が「地縁」。


職縁

職場や仕事を通じて出会った縁。女性の先輩、後輩、同僚、取引先など仕事を通じて出会った「女縁」は、女性にとっては将来の仕事と家庭の両立や、キャリアアップなどについての悩みを相談する相手として強い味方。ロールモデルという存在が見つかる。ランチタイムや女子会など。恋愛話から職場の噂話までは尽きない「職縁」。


友縁

学生時代の友達、おさななじみ、カルチャー教室やジムなどを通じて出会った友達、子どもを通じて出会ったママ友(幼稚園・保育園/小学校・中学校・高校)など「友達」として話せる仲。長く付き合う関係が多い。子どもの手が離れた世代の場合、みんなで一年に一回は、温泉一泊旅行へ行くとか、月1回の食事会を定期的にしているなどの行動がよく見られる「友縁」。


交縁

SNSや社会活動のボランティアなどを通じてつながったサークル的な縁。アイドルやタレントのファン同士、災害支援活動など、自発的に飛び込んだ関心事からつながる「女縁」。アイドルファンの場合、手製の応援グッズや作品を作って相互交換する「交換便」や「素敵便」と呼ばれる無償の交流行動などは、女性特有の代表的な「交縁」。無償の愛、行動を交信して共感し合う「女縁」。


-------   いかがだっただろう。 女縁とクチコミの関係が見えただろうか。 Instagramの利用者の6割は女性。全世代で女性が男性より多い。Instagramは写真や動画で伝えることができる。何をどうしたらよりよく生活が向上するのか、は、文字より写真。女性たちは、自分が所属する「女縁」別の悩みを共有し、みんなで生活向上を底上げしようと試みていく。これがクチコミ拡散されていく真実だ。


今月号の女性視点マーケティングのポイント

P O I N T:女性は自分と自分以外のマーケットを創造する。

P O I N T:女性は5つの消費を作り出すリーダー。

P O I N T:女性は総合的な視点で買物をとらえている。



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日野佳恵子
日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。

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