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女性は「7つの消費」創出者。マーケットを拡大させる力を持つ

女性は、「7つの消費」を創出する。女性視点の素晴らしいところは、マーケットを創出、拡大させる力を持っていることだ。夫の買物に9割は口を出すといった結果だけではなく、周辺のありとあらゆる場面に関わっていく。それをまとめると大きくは、7つの消費となる。順番に説明していこう。

目次[非表示]

  1. 1.生活基盤消費
  2. 2.生活向上消費
  3. 3.おせっかい消費
  4. 4.代理購買消費
  5. 5.交際維持消費
  6. 6.クチコミ消費
  7. 7.トレンド消費
  8. 8.今月号の女性視点マーケティングのポイント


生活基盤消費

日用品の中でも、生活をしていく上で欠かせない必需品のこと。食品、衣類、洗剤、燃料、トイレットペーパーなど。また、緊急時において、人々が不安感から買いだめをする行動に走ることが起こるが、そうした場面で最も人々が買っておこうとする物ともいえるだろう。

生活に近い人のほうが世の中の動きをつかむ力が早い。女性たちは、身近な友人知人の情報や会話、行動をすかさずキャッチして次の行動をとる。その行動は、一番に、家族生活においての安心感だ。そのため、情報入手は早いが、情報に振り回されることも多い。それだけ女性たちは、生活と密接につながっている。女性は、どんなプロマーケターよりも先に、生活者側の変化をキャッチし、消費行動へと駆られる。


生活向上消費

女性は、常に日々の暮らしを少しでもよくしたいと思っている。だから生活向上につながる情報を好む。たとえばレシピ、たとえば暮らしの知恵。こうした情報にアンテナを張る。

レストランの新メニューの試食会などを開催したとする。女性消費者を集めたグループインタビューでは、かならずといっていいほど、「これとこれを組み合わせるなんて考えたことがなかったです」「意外においしい、今夜、すぐにやってみよう」「自分が知らなかった方法が知れて参考になりました」といったような言葉がでる。常に自分を基準にして、少しでも自分が向上するための情報を得たいと思っている。逆に、「この程度なら自分でもできる」など自分と同じでは意味がない。「さっきのサラダ程度なら、いつもの食材にホタテとイカを乗せただけだから別に新しい発見はないです」といった言葉が出る。どんなに肌が美しくなるファンデーションと宣伝しても、それだけでは物足りない。どうしたらその商品を使って、最大限の効果が得られるのか、という方法に関心を示す。そのため美容においては、芸能人のメイクテクニックや、人気YouTuberの発信する変身方法の情報はとても重要。生活向上消費には、こうした女性の「手に入れたい」という向上意欲にこたえる「指南役」の存在も大きい。SNSによって女性たちの消費はどんどん熱くなっている。


おせっかい消費

「おせっかい」という言葉は、女性に向けられた言葉だろう。女性のおせっかいのイメージは、こちらが何かを頼まなくても、先回りして何かをくれたり、買ったり、世話を焼いてくれたりするイメージではないだろうか。こうした「おせっかい行動」は、すべて、自分以外の人のことを日頃から気にかけていることで起こる行動だといえる。
たとえば一人暮らしの息子に対して、「お米、送っておいたから」「あったかい下着、入れておいたからね」「しっかりご飯食べている?野菜入れて送ったからね」などなど、子どもの暮らしや身体を気にかけて何かを送るなどの消費行動は、ほぼ母親だろう。

旅行シーズンになると、特急列車の中などで、中高年の女性たちのグループに出会うことがある。彼女たちは、次々とカバンの中から、まるでドラえもんのポケットのように、「おみかん食べない?」「おはぎ作ったの」などの会話が飛び交っている。女性の「おせっかい消費」は、世代を問わず、昔も今も健在に感じる。


代理購買消費

夫が妻や子どもの物を代理で買うという行動に比べて、妻が、夫や子どもの物を買うほうが明らかに高くなる。

ある総合通販と「誰が本当の顧客か」という分析をしたときに、男性向けのファッションカタログを見て、商品を買っているのは、ほぼ妻だったという結果が出た。その逆は皆無に等しい。夫は、自分の物は自分で買うことはあっても、妻の物を買うという消費行動は希少。その逆は大いにある。子どものパンツや靴下、義理の母の誕生日祝い、職場の後輩の結婚祝い、調味料などの補充、災害に備えた保存食、夫の好きなビールなどが頭の中に膨大なアイテムとして納められている。

たとえば、スーパーに行ったときには、今夜の料理のために必要な「目的の食材」を考えつつも、「忘れているモノはないかな」「今週はもう来られないから、ほかに何か買うモノはなかったかな」と必要なモノを思い出そうとする。だから女性の買い物は長くなる。気づくと商品点数が増えていき、客単価があがっていく。


交際維持消費

交際と聞くとビジネスパーソンの接待とか、職場や友人知人との飲み会と思うかもしれないが、女性は、カフェタイム+プチギフトというセット行動がよく見られる。これが交際維持消費だ。字のごとく、日頃からの交際を維持するためのお茶会、ママ会、女子会といった形の「お茶を飲む女性たちの集い」だ。女性は、本当にカフェで集うことが好きだ。話は延々に尽きない。ホテルやデパートのカフェなどに行くと、14時〜16時ぐらいのいわゆる閑散としがちなアイドルタイムであっても、女性同士のグループで、ほとんどの席が占有されている。

こうした場に出向くとき、女性たちは「小みやげ」を持参することが少なくない。人数分を配ったり、お互いに交換したりする。ギフトと聞くとお中元、お歳暮、年賀といった仰々しい儀礼行事をイメージするかもしれないが、女性たちは、本当によく身近な場面でギフトをする。新型ウイルスの拡大で、生活が自粛されたときに、多くの女性が、なかなか会えないから「友達とプレゼントを贈り合った」とか「孫に毎週、お菓子を贈った」とか、「おばさんからマスクをプレゼントされた」などといった発言があった。女性たちは、人間関係を維持するための消費行動を常にしている。


クチコミ消費

女性はクチコミをする。私は、女性は存在そのものがチラシだとさえ思っている。表現を変えれば、インフルエンサー。

女性はそもそも、男性よりもしゃべることが好きだ。「地図が読めない女、話を聞かない男」というベストセラーがあるが、この中で、男女の一日の発する言語量を比較したところ、女性が3倍という表が載っている。こうして情報発信することそのものが好きな女性たちにとって、SNS社会は、最高の環境を得ている。より華やかに、色鮮やかに、お気に入りのモノや風景を撮影しては発信し、それを気に入った人たちがフォローしていくという循環は、女性同士の出会いをつなぎ、大きなコミュニティ化へとつないでいる。Instagramは、利用者の6割以上が女性だ。


トレンド消費

女性の買い物に「旬」は欠かせない。中でも四季の春夏秋冬。春になれば春らしいネイル、夏になれば透明バッグなどの涼しそうな小物、秋になれば秋らしい深みのリップなど。〇〇らしい、は常套のコピー。

わたし自身は、ネイルが好きで、サロンに出かける。仕事側、ネイリストに、「今はどの柄が出ますか」と聞くと、必ずといっていいほど、「そろそろピンクが出始めました。やっと春ですね」とか、「先週あたりからブルーが増えてきました。夏ですね」などなど季節の移ろいに合わせて、女性たちが、その季節に合った色を指定してネイルを依頼しているのがよくわかる。女性雑誌やファッションメディアでは、「この冬、グレーが新しい」「春爛漫、ピンクイエローで街へ出かけよう」「大人の女は、この冬、黒ワンピ(ワンピース)を選ぶ」など。「この(トレンド)」季節」「色」「どんな気持ち」の4つがキャッチコピーに見られる。

女性は毎年、ぐるぐると季節に新しさを足して生き続けている。それがトレンド!



今月号の女性視点マーケティングのポイント

P O I N T:女性は自分と自分以外のマーケットを創造する。

P O I N T:女性は7つの消費を作り出すリーダー。

P O I N T:女性は総合的な視点で買物をとらえている。



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日野佳恵子
日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。

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