
防疫意識は新マナーとして生活に定着!緊急事態宣言後のクラスタ別にみられた生活意識の違いとは?
緊急事態宣言後のコロナ生活の変化について全国男女245名にインターネット調査を行いました。調査結果から、クラスタ別に生活意識の違いが見られました。
目次[非表示]
- 1.回答者属性
- 2.緊急事態宣言解除後の生活変化についてアンケート
- 2.1.Q. 現在、行っているコロナ対策を教えてください。
- 2.2.Q. このコロナ生活で得た体験から今後もあなたが続けていきたい行動や習慣を教えてください。
- 2.3.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「食」について変化はありましたか。
- 2.4.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「マネー・仕事」について変化はありましたか。
- 2.5.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「買物」について変化はありましたか。
- 2.6.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「遊び」について変化はありましたか。
- 2.7.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「趣味・学び」について変化はありましたか。
- 2.8.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「家族との過ごし方」について変化はありましたか。
- 2.9.Q. 緊急事態宣言が解除されてから「住まい・暮らし」について変化はありましたか。
- 3.まとめ
- 3.1.シングル層(20代~30代)
- 3.2.ママ層(30~40代)
- 3.3.シニア層(50代~)
- 4.緊急事態宣言解除後からコロナ経済復興に向けた女性消費者動向は?
- 5.調査概要
回答者属性
年齢
20代:12.1% 30代:22.6% 40代:24.9% 50代:24.2% 60代:14.0% 70代:2.3%
家族構成
1人:14.3% 2人:30.6% 3人:26.4% 4人:20.0% 5人:5.3% 6人以上:3.4%
子供の人数
子どもなし:43.8% 2人:25.7% 1人:21.9% 3人:7.5% 4人以上:1.1%
緊急事態宣言解除後の生活変化についてアンケート
Q. 現在、行っているコロナ対策を教えてください。
コロナ対策に対して90%以上の人がマスクの着用、手洗い・うがい、アルコール消毒を行っている。特にマスクの着用は100%となっており、生活していく中で新しいマナーが定着している。年代別では、40代が全体的に防疫意識が高い傾向が見られた。40代は、高齢の親世代と同居している家庭や子供を持つ家庭が多いことから、コロナから家庭を守るという責任感の表れが強く感じ取れた。
Q. このコロナ生活で得た体験から今後もあなたが続けていきたい行動や習慣を教えてください。
コロナ禍で身につけ、今後も続けていきたい行動や習慣は、「手洗い」「マスク」「うがい」「消毒」など衛生面にまつわる内容が目立つ。フリーコメントでは、衛生面以外にも人とのつながりを大切する、消費を積極的に行うことで日本経済を支えたいといった意識が見られた。
- こまめに消毒や手洗いをすること。しっかり睡眠をとって、バランスの良い食事をすること(20代/未婚・子なし/アルバイト)
- 自分が良くても誰かにうつして取り返しのつかないことがあるという、他者を思いやる意識(20代/既婚・子1人/正社員)
- LINEで友人や家族とのこまめな連絡のやりとり(30代/既婚・子3人/契約社員)
- 買物は毎日いかず、2~3日に1回にする。衛星用品のストックを持つ(40代/既婚・子1人/専業主婦)
- 好きなものをお金を払って応援すること(40代/既婚・子1人/正社員)
- 手洗いうがいは必須。季節関係なく励行すべき。応援したいレストランに行きたい(60代/既婚・子3人/パートタイム)
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「食」について変化はありましたか。
全体の半数以上が「家での食事が増えた」「外食が減った」と回答した。これまでの外出自粛の影響から、家で食事をする習慣に慣れてきたことが伺える。リモートワークなど在宅で仕事をする人の増加も背景にあるだろう。中でも20代は、単身者が多く自炊に余裕があること、かつ実家が住まいの人も多いことから、「家で食事をすることが増えた」と回答した人が71.9%と、他年代に比べて高い結果となった。他、飲食店の持ち帰りサービス強化や、家事疲れの息抜き・手抜きから、テイクアウトやデリバリーの利用が増えている。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「マネー・仕事」について変化はありましたか。
全体でみると「変化なし」が37%とあるが、年代別でみると、その多くは40~60代が占めている。一方、20~30代は「収入が減った」「節約を始めた」「働き方が変わった」が上位にのぼり、「マネー・仕事」において大きな影響を受けていることがわかった。20~30代は正規雇用者も多く、以前よりも残業が減ったことや、リモートワークやフレックス、時差出勤の導入などにより、働く時間や働く環境が大きく変わったためと考えられる。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「買物」について変化はありましたか。
「頻度が減った」「インターネットでの買物が増えた」と回答した人が全体の3割を超える結果となった。年代別で見ると、年代があがるごとに「買物頻度を減らす」意識が強く、年代がさがるごとに「インターネットで買物をする」意識が強く見られた。
背景としては、外出自粛で買物頻度が減ったが、ネットスーパーやネットショッピングなどのネット注文サービスが広く普及したことにより、インターネットでの買物ハードルが下がってきたことがあげられる。購入した商品などを持ち歩く必要性なく、家まで届けてくれる利便性なども踏まえると、インターネットでの買物需要はこれからも増えていくだろう。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「遊び」について変化はありましたか。
全体の33.2%が「予定をキャンセルした」と回答した。緊急事態宣言が解除されても感染者があとを絶たないことから、年代関わらず解除後も外出を避ける傾向にあるようだ。年代別でみると、50代以降は「変化なし」が1位となる一方で、20~40代では「家の中での遊び」が1位を占めている。20~40代は、単身世代や子育て世代が多く、ゲームやyoutube、SNSなど家の中で楽しく過ごす手段を豊富に持っていることが背景にあるだろう。おうち縁日やベランピングなど子供と楽しく過ごすお家イベントなどが今注目されていることからも、家の中で楽しく過ごすためのサービスや商品などの需要はこれからも続くと考えられる。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「趣味・学び」について変化はありましたか。
半数近くの46.0%が「趣味や学び」は変化がなかったようだが、家で過ごす時間が増えたことで31.7% が「趣味の時間が増えた」と回答。中でも、20代では46.9%が「趣味の時間が増えた」と1位を占めており、その他にも新しく勉強や趣味を始める動きが多く見られた。一方で、各世代で一定層「趣味の時間が減った」との回答も見られる。これは、家族と家で過ごす時間が増えたことで、一人の時間が減ったためと考えられる。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「家族との過ごし方」について変化はありましたか。
全体的の約半数近く47.9% が「家族と過ごす時間が増えた」と回答した。年代別でみると20~30代は、「会話が増えた」「連絡が増えた」との回答が上位を占めた。仕事の影響を大きく受けたことで家庭内での会話の必要性が高まったことや、子どもとのコミュニケーションをとる機会が増えたことが考えられる。一方40~50代は、自分の時間を作りにくいことや、環境が変わったストレスから「家庭内でのストレスが増えた」が上位に来ている。家族と過ごす時間を大切にしながらも、1人で過ごす時間をつくることやプライバシー空間を守ることが求められる。
Q. 緊急事態宣言が解除されてから「住まい・暮らし」について変化はありましたか。
「家事の時間が増えた」が33.2%、「暮らしにくくなった」が23.4%と、全体の傾向としては緊急事態宣言解除後は生活のしにくさを感じている人が多い傾向にあるようだ。家で過ごす時間が増えたことで、必然的に食事・料理をする時間や家族の世話が増え、片付けや整理整頓など、家事への負担が増えたためと考えられる。
また、年代別で見ると、「変化なし」の43%の多くは、30代以降がほぼ占めていることがわかった。30代以降は家庭を持つ層が多く、日々家事をこなしていることから、変化を感じにくかったのではないかと思われる。一方、家事をする機会が少ない20代は「暮らしやすかった」と回答した人が31.3%と上位にのぼり、家事の時間は増えているが暮らしへの不満を感じている人は他の年代に比べて少ないようだ。
まとめ
防疫意識はすべての年代において高い傾向にあり、今後も継続的に続けられる意識が強いことから、すでに生活のマナーとして定着しつつあるといえる。緊急事態宣言解除後の生活では、クラスタごとに以下のような意識変化が見られた。
シングル層(20代~30代)
おうち時間で料理やゲーム、SNSなど趣味や遊びの時間に費やす。外出自粛の中でも家で楽しさを見出し、快適に過ごそうとする意識が見られる。
ママ層(30~40代)
家事疲れの息抜きを工夫しながらも、節約意識はしっかりと。変化を受け入れて家族時間を大切にする意識が見られる。
シニア層(50代~)
外出自粛への意識高めでややストレス過多。自分の時間や発散を求める意識が見られる。
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調査概要
【調査期間】 2020年9月4日~2020年9月8日
【調査方法】 インターネット調査
【調査対象】 全国男女265人
【お問い合わせ】https://herstory.co.jp/contact