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バナナが教えてくれるサステナブルな食の在り方

女性視点にはサステナビリティはこれから外せないテーマ。暮らしを通じて地球環境や社会に役立つ自分でありたいと思う女性たちの意識は年々上昇している。そうした視点をビジネスの現場に先行して取り入れている海外事例をよく知る安並氏に、現地レポートからヒントをいただきます。

目次[非表示]

  1. 1.スウェーデンとバナナの深い関係 フェアトレード・オーガニック認証のバナナ
  2. 2.私たちの日常の食を、社会的視点でよく考えてみよう


スウェーデンとバナナの深い関係 フェアトレード・オーガニック認証のバナナ

さて、今回はバナナのお話。スウェーデンを初めて訪れたとき、スーパーやコンビニで、普通にオーガニック・フェアトレードのバナナが売られていることに驚きました。房で売られているものもあれば、1本ずつばらでも売られています。日本でも探せばなんとか見つけることができるようになりましたが、まだまだ普及はしていません。スウェーデンとバナナには、とても深い因縁があります。少しご紹介しましょう。

スウェーデンでは、農産世界企業はフェアトレード・オーガニックを提供する


私の自宅にも常にバナナが置いてあります。栄養価も高く、小腹がすいたときにも手軽に食べられます。バナナは、バナナベルトと言われる南北緯30度の地域、中南米、東南アジア、アフリカなどで、世界有数の多国籍企業によって大規模農園で栽培されます。私たちが食 べているバナナのほとんどはそのバナナであることはご存じの通り。 バナナは大消費地から遠く離れた地域で栽培されるため、輸送中に傷んでしまいます。また、虫もつきやすく、それを防ぐために、大量の有害な農薬や防カビ剤が噴霧されたり燻蒸されたりします。農薬を噴霧したりするのは、農園で働く労働者。その労働者はガスマスクも付けることなく、農薬を浴び続け、労働者は中毒を起こし、病気になってしまいます。

スウェーデンのドキュメンタリー映画監督、フレドリック・ゲルテン監督が、バナナの大産地、ニカラグアを訪れたとき、禁止されている農薬DBCPが使われ、不妊などの健康被害が広がっている現実を知ります。その後、ニカラグアの労働者達は、敏腕弁護士とともに訴えを起こします。その事実をもとにドキュメンタリー映画「バナナの逆 襲」を制作、映画祭でも取り上げられたものの、ある力が働き、ノミネートから外されます。映画祭で上映するなら、法的措置も講ずるとある企業から圧力がかかり、ゲルテン監督は提訴されます。農園の労働者だけではなく、アメリカの大手農薬企業の従業員も多くが同じように健康被害を受けていた事実がありました。5年に渡る裁判のの ち、ゲルテン監督への提訴は取り下げられ、バナナ農園企業、農薬メーカーへ損害賠償命令が下ります。

スウェーデンでは、農産世界企業はフェアトレード・オーガニックを提供する


私たちの日常の食を、社会的視点でよく考えてみよう


バナナに限らず、私たちが普段食べている食材は、どのようにして栽培されているのか、考えなければなりませんね。各国で農薬に関する規制は存在しますが、大量生産の裏には、必ず社会問題、環境問題が存在しています。農薬による健康被害だけでなく、環境破壊、貧困、児童労働、また地域紛争に発展することも多くあります。

スウェーデンにゲルテン監督のような人物が存在していることは、スウェーデン社会にオーガニック・フェアトレードが浸透し、どのスーパーやコンビニに行っても、普通に手に取れることからもよく理解できます。世界の食品メーカー、農産物企業は、この潮流に逆らえず、積極的に取り組み始めています。 是非皆さんも、普段食べている食品の背景に関心を持ち、健康を考えるとともに、それらが栽培・生産されている地域や働く人々へ配慮することが大切ですね。そうすることが、SDGsへの取り組みの一つなのです。


スーパーでは、フェアトレード・ オーガニックバナナが普通に並ぶ


バイキングでは、社会と健康を考えた フェアトレード・オーガニックバナナ



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安並 潤
安並 潤

井関産業株式会社 代表取締役社長 容器包装資材の販売、セールスプロモーション事業などの展開を行う中で、サステナビリティを経営のベースとし、経営革新とイノベーションに取り組む。北欧スウェーデンを中心に、サステナブルな仕組み、モデル、商品開発、 行政、教育機関、都市計画をベンチマークし、自社の経営に取り入れる。

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