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サステナブルな朝食で健やかな1日のスタート

女性視点にはサステナビリティはこれから外せないテーマ。暮らしを通じて地球環境や社会に役立つ自分でありたいと思う女性たちの意識は年々上昇している。そうした視点をビジネスの現場に先行して取り入れている海外事例をよく知る安並氏に、現地レポートからヒントをいただきます。

目次[非表示]

  1. 1.オーガニック、フェアトレードが当たり前
  2. 2.ビジュアルが食欲をそそる大皿料理


オーガニック、フェアトレードが当たり前

今回のレポートは、ホテルでの朝食のお話。ホテルや旅館での朝食と言えば、和食・洋食などのメニューがあり、一人ひとりお膳で個別に出されるものから、バイキング形式で好きなものを選ぶ食べ放題の形態などがあります。今回は、スウェーデンでのバイキング料理についてお伝えします。


美しく並べられたバイキング料理。ビジュアルもきれいで食欲をそそる

バイキング料理は、色とりどりの様々な料理が大皿に盛られ、好きなものを好きなだけ取って食べます。いつもながら、取りすぎて余らせてしまうこともありますね。バイキング料理は、スウェーデンに由来があるとされています。バイキングというと、約1000年前にスカンジナビア半島やバルト海を横行した「海賊」を思い起こします。 スカンジナビア地方に古くから伝わるSmorgas bord(スモーガス ボード)という、パンの上に野菜やハムを乗せたオープンサンドの食文化が日本に伝わり、「バイキング」というレストランが提供したことで、その後料理名として定着しました。

パンもジャムもバターもオーガニック

私がスウェーデンを訪れるときには、北欧最大のサステナブルホテルチェーン、「スカンディックホテル」に泊まります。そのホテルでの朝食はいわゆるバイキング料理で、色とりどりのサラダや果物、種類豊富なパンやハム、チーズ、ヨーグルト、卵料理やベーコンにパンケーキ、ニシンやサーモンの塩漬けなどがずらりと並びます。飲み物もコーヒー、紅茶、ジュースにミルク。なんだ、日本と変わらないな……。日本のほうが種類が多いな……。しかし、それらの食材や料理のほとんどがオーガニックやフェアトレードであったとすればどうでしょう。 そう、ほとんどがオーガニック、フェアトレードの食品なのです。また、ベジタリアン、ビーガン向けもそろい、グルテンフリーもあります。日本ではまず考えられませんね。パン、バター、チーズ、ヨーグル ト、その他それぞれの料理には、オーガニックやフェアトレードの表示がされています。


ビジュアルが食欲をそそる大皿料理

料理はすべて大皿で提供される

そして感動的なのは、その並べ方、見せ方がとても美しく芸術的で食欲をそそります。といってもとてもシンプルで合理的。スモーガスボードがオープンサンドを意味するように、みんなパンに野菜やハム、チーズなどを乗せて食べています。なるべく食器を減らしワン プレートにするということも習慣化されています。そしてバターやヨーグルトは小分けされず、徹底してパッケージが削減されています。 まさにサステナブルな朝食なのです。日本のわたしたちの生活の中でも、普段から取り入れて行けたら良いですね。


たらこマヨネーズのような味わいで「キャビ ア」とも呼ばれるスウェーデンの国民食 「KALLES」。パンやゆで卵のお供として食される。お土産に最適!




▼本記事に関連する女性消費者動向レポート

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安並 潤
安並 潤

井関産業株式会社 代表取締役社長 容器包装資材の販売、セールスプロモーション事業などの展開を行う中で、サステナビリティを経営のベースとし、経営革新とイノベーションに取り組む。北欧スウェーデンを中心に、サステナブルな仕組み、モデル、商品開発、 行政、教育機関、都市計画をベンチマークし、自社の経営に取り入れる。

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