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女性顧客のペルソナ層の広がりとアプローチの方法

市場の8割を左右する女性視点マーケティング詳解vol.70


女性視点マーケティング戦略コラム

女性視点マーケティングの第一人者であり、株式会社HERSTORYの代表取締役でもある日野佳恵子による、本連載。第70回目は、女性顧客層の多様性と、ペルソナを複数設定する重要性について解説します。

HERSTORYは、女性視点マーケティングを専門に事業を展開しています。この連載記事では、「女性視点マーケティング」の重要性に焦点を当て、具体的な事例を交えてわかりやすく解説していきます。皆様のビジネスに新たな視点やアイデアを提供し、今後の展開に役立てていただける内容となっています。ぜひ、ご活用ください。

 

女性顧客のペルソナ層とその広がり


「うちのお客様は幅広いので」や「うちは老若男女のお客様が多いから」と言われることがありますが、顧客データを分析してみると、実際には30代の女性が極端に多く、次に60代の女性が突出するなど、ふたこぶラクダのような顧客層が現れることがよくあります。


設定しておくべきサブペルソナとサードペルソナ


女性のヒット商品は、女性から女性へと年輪のように広がるため、顧客イメージのペルソナは2つから3つ持つことをおすすめします。


女性の顧客数は、大抵の場合、メイン客、サブ客、サード客といったように2つか3つの層に分かれることが多いです。ペルソナ作成をしていると、実は母娘の間でクチコミされているのではないか、といった発見がよくあります。


メインペルソナは、その商品を最も購入する可能性が高いクラスター層です。サブペルソナは、そのクラスターに影響されていく次のクラスター、サードペルソナはさらにその外側で影響を受けるクラスターです。女性顧客は、バウムクーヘンのように外へと広がるイメージで描くことができます。


メインとサブペルソナの共通ニーズ


メインペルソナが20代の女性の場合、サブペルソナとして50代の女性(母親層)が含まれることはよくあります。例えば、小型車を購入した女子大学生に「なぜこの車にしたのか?」と聞くと、「母親と自分が使用するため」「自分と母親の両方の好みで選んだ」といった答えを聞くことがあります。


娘の選択基準は何で、母親の選択基準は何だったのか、また両者共通の選択基準は何だったのかを深掘りしていくことで、共通のニーズに焦点を当てた発信を行うと、2つのマーケットにアプローチする可能性が広がります。


なお、ここまで書いてきたクラスターやペルソナを自分たちで作るのが大変な場合は、弊社作成の「HERFACE21」(2021年版)をおすすめします。これは、国内全体の女性マーケットを把握して作成されたペルソナマップで、スピーディかつ俯瞰的に女性全体を理解するのに適しています。


次回は、人の「感情」を掴める女性視点マーケターについて解説していきます。



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日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。


【著書】

「クチコミュニティ・マーケティング」

「女性たちのウェルビーイング」

「女性たちが見ている10年後の消費社会」等ベストセラー多数。

 

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