|「女性のウェルビーイングを巡る現状と課題」
11企業32名が参加するWELL WOMAN第2期プロジェクト第2回が6月8日(水)に開催されました。
第2期プロジェクトテーマは、「女性ウェルビーイングと新たな企業の価値創出」。今回は特別講師2名による講義を実施。「自分にとってのウェルビーイングとは何か」という問いから始まり、講義&ディスカッションをしながら企業における価値創造について理解を深めていきます。
|生理による不調が女性活躍を阻む? ~「働く女性1956人の生理の悩み」調査結果より~
まずは、日経BP 総合研究所 メディカル・ヘルスラボの米川瑞穂様より、「働く女性1956人の生理の悩みと仕事と生活」をテーマに、働く女性1956人からのアンケート結果から、講義していただきました。調査結果では、生理に伴う症状がある時の仕事の生産性は、平常時の6割に低下し、その影響は 1 カ月で平均 4.85 日、年間約 60 日に及ぶことが判明。
企業が生理の悩みに向き合えば、女性はもっと活躍できるのではないか?という疑問を持ちつつも不快な症状が強くても、有休/生理休暇を含め「仕事を休んだことが ない」という女性が 3 割強いることも明らかになりました。
フリー回答では、特に「男性を含め全社員必須で研修がほしい」「生理休暇は取得しづらいのが現状」といった答えが印象的で、これから企業はどのように生理の悩みに向き合っていくべきか、という課題はとても興味深い内容となりました。
|アンケート結果から見るいまなぜウェルビーングか?
日本女性ウェルビーイング学会 代表 笹尾敬子様より、ウェルビーングの定義から、ウェルビーングの取り組み、最近の傾向の変化についてご説明を頂きました。続いて、日本女性ウェルビーング学会より2022年5月19日~26日で計133人に行われたアンケート調査の結果も共有して頂きました。
調査結果では「ウェルビーイング(※)Well-beingという言葉について、どの程度知っていますか」という質問に対し、約3人に1人が「ウェルビーングの意味を知らない」と回答。回答の半数以上が60歳以上であるものの、ウェルビーングの認知度が低いことが分かりました。
最後に、「ウェルビーイングは他人との比較ではなく、 あくまでも自分の中の指標」という笹尾様のご意見から「ウェルビーイングな人生100年時代に今やっておくべき10のこと」の紹介がありました。人生100年時代に活躍する女性がますます増える中、自分にとってのウェルビーイングを考える興味深い内容となりました。
※ウェルビーイングとは…世界保健機関(WHO)憲章に「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にある(日本WHO協会仮訳)」とされています。
|各グループディスカッション
後半は、前半の講義を聴いて"自分なりの問い"を立てるところからスタート。インプットしたことをすぐにアウトプットすることで身につくスピードもはやいというアドバイスを元に、講義内容について何を感じ、どうしていくのがよいのかを自分なりにブレストしました。
下記の問い2つについてZOOMのブレイクアウトルーム機能を活用し、6チームに分かれ講義から受け取ったことをすぐにアプトプット。
ゲスト講師による講義から受けた気づき
自分にとってのウェルビーイングとは何か
第2回目は、チーム内のメンバーが考える新しい白熱したディスカッションをしているチームも見受けられ、プロジェクトが盛り上がりました。
ブレイクアウトルームで行ったディスカッションの内容は、最後にグループ代表者から全体に発表し、それぞれの考えなどのシェアを行いました。
|次回に向けて
次回の講義までに「生理の無知・無理解になっていることはなにか」をそれぞれのグループでアウトプットすることが宿題となりました。
第3回目は「世界と日本で考える。女性の社会課題とビジネス創出」について講義を受けます。世界のたくさんの事例を聞き、いよいよ本格的なディスカッションを行っていきます。
【参加者からの声一部ご紹介】
昔の何十倍も生理が多いことが不調の原因という事が非常に納得しました。
男性の老年期のウェルビーイングについて考えたことがなかった。 中高生・Z世代はネットから生理などに関する情報を得ているが、それ以上の年齢の人は女性でも知識がなかったり学ぶ機会もないような気がする。
”ママアタック”という言葉を初めて知りました。自分も娘を持つ母として、常々、「生理や女性特有の体の不調などがあればすぐに婦人科を受診するように」と言っているので、親が婦人科受診を阻止するなどということがあるのかと、驚きました。親世代から意識の変革が必要だと感じました。
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