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日野佳恵子のお客様インタビュー 女性戦略のプロフェッショナルを掲げるハー・ストーリィのクライアント様は、時代の風を読み、先手でビジネスを切り開かれている業界トップリーダーです。そのビジネスを読む着眼点、トレンド、ニーズの掴み方について、代表の日野佳恵子がインタビューで探ります。

株式会社メガネトップ

代表取締役社長

冨澤 昌宏

1981年生まれ。亜細亜大学卒業。
2005年㈱メガネトップ入社。
創業者・冨澤昌三会長の長男。
07年常務取締役、09年6月より現職。
メガネトップは80年設立。97年株式上場。
13年にMBO(株式公開買い付け)を実施。非上場化。

新卒社員の7割が女性の会社で考える「女性視点」のマーケティング。
今の市場を把握し、時代のニーズをつかむ戦略へ。

女性マーケティングの重要性を社員に伝えるきっかけに

日野: 冨澤社長と出会ってから1年が経ちましたね。メガネトップ様といろいろなことに取り組ませてもらいましたが、この1年で気づきや変化、得たものはありますか。振り返りながらお話を聞いていけたらと思います。

冨澤: 弊社は半医半商といわれるような、少し専門的な知識が求められるメガネという商材を扱っています。ロードサイドで店舗展開を続けてきたこともあり、車社会のお客様を対象としてきたので、商品の見せ方やお店のありかたに気を配ってきました。また、社員教育など、対人のふれあいにおいては礼節に重きをおきながら進めてきており、そこに好評をいただいていたと自負する部分もありました。
でも時代とともに、女性視点がマーケティングや消費行動でより多くフォーカスされる中、正直弊社には足りていないと感じるようになったんです。今まで男性視点はあるものの、女性視点というものをあまり意識していませんでした。男性と女性では買い方も違うし求めてるものも違うとわかっていたものの、具体的にどうあるべきなのかわかっていませんでした。我々も社内で、女性マーケティングのうわべだけを聞いてしまうと、今度は男性が取れなくなるのでは?結果的に底上げにはならないのでは?と思っていたんです。
でもそれは誤解でした。社会の変化のなかで、企業として成長して多くのお客様に好意を持っていただくためには、やはりそれぞれの顧客視点に立って社会の変化に向き合って展開しなくてはならない。そうした中で、女性視点はすごく重要だし、眼鏡市場が伸び悩む中で、女性顧客の獲得は重要なポイントだと思います。商品開発など自社内では進めていたものの、女性マーケティングの重要性を社員の皆になかなか上手に伝えることができていませんでした。御社の話を伺って、正直女性視点というのを勘違いしていた点もあったと気づかされたんです。気づきを与えてもらえたことはかなりプラスになりましたね。今までうまく伝えきれなかった思いが、御社の力を借りたことで、第三者の視点の客観的なデータに基づいた市場の意見を社内に発信することができました。役職などに関わらず意思を伝えられたので、よい機会だったと思っています。

男女の「価値観の違い」に気づき、視界が開けた

日野: 良くも悪くも男性組織の会社は、目指した方向に向かってみんなで取り組むぞという社内の雰囲気があるところが多いかと思います。そういう意味では、自分の意見を言うのが難しいとか、そういう文化を打ち破ったのかもしれませんね。女性視点でマーケティングを考えるというのも、収穫が多かったのでは。

冨澤: 男性は点でものを見る、女性は面でものを見るというお話を聞いて、なるほどなと思いましたね。あとは我々は、メガネ、商材を売るときに、買っていただきたいと思う気持ちのまま、ダイレクトに売りに行っていたなと思うんです。女性はおまけの方に注目するからおまけから売りに行くという発想を聞いて目から鱗でした。自分はわりとバランスよくものを見れている方だと思っていたのですが、無意識に男性視点だったんです。

△店頭で七夕のイメージを演出。お客様に入口の笹に短冊をつけていただくイベントを開催。大好評で立ち寄り率が大きくアップした

時代の流れを読み、ロゴを一新

日野: 歴史もある中で、時代も変わってきましたよね。業界にもいろんなタイプの競合が出てきたし、ファッションアイテムも増えてきました。メガネトップ様は昨年(2017年)の12月にロゴを一新されましたね。より発展するうえで、目指すべき方向や位置付けはどのようにお考えですか。

冨澤: 眼鏡市場を立ち上げたのが2006年12月なのですが、その当時のデザインだったり、我々が考えているコンセプトをより伝わりやすいかたちで展開したのが、以前の白黒の大正ロマンや昭和を感じさせるロゴでした。その時は、追加料金なしというコンセプトでお客様に支持いただいて、商品よりコンセプトで売れていたんです。
ただ10年経って、競合他社の追随もあり、以前は新規のお客様が多かったのも時の流れで再来のお客様が増えていきました。コンセプトも含めてマンネリ化してしまっていたのかなと反省しました。これからシェアを伸ばして業界で圧倒的な支持を得る業態を作っていくとなると、これまでのお客様も大事にしながら、いかに新しいお客様を獲得するかが鍵。来てもらったお客様に、やっぱり眼鏡市場で買ってよかったなと思ってもらうだけでなく、買った思い出も含めて他の人にも話したくなるような店づくりをしないといけないなと思いました。そうすると、旧タイプのロゴは、広告戦略も含めて男性視点が多く表現されているのではないかと気づいたんです。若い方からすると、おじいちゃんおばあちゃん、親世代の店だと思われてしまって足が遠のいてしまっていたんですね。ここで改めて、幅広い世代の人に支持してもらえるお店としてさらに進化することが必要な時期だったので、ロゴの一新に踏み切りました。

△2017年に一新したロゴ

「温故知新」で柔軟な組織づくりがこれからのテーマ

日野: 女性マーケティングや商品、お店のコンセプト、ターゲットを今一度立ち止まって考えることで新しい見え方ができてきたところだと思います。特に社長の中で、これから取り組もうと思っていることがあれば教えてください。

冨澤: 次の世代の眼鏡市場をつくっていかなければと考えています。次の世代のボードメンバー、組織を築くのが私の役割なので、守るべきものは守りながら、消費者や市場の変化をしっかり捉えて、柔軟な組織をつくっていきたいです。今は多様性が求められたり多くの価値観があるため、以前に比べると商品のヒット率は限りなく低くなっています。その変化に気づける人が前線にいてそれに対応でき、ときには権限委譲もしながら対応できる組織をつくることが、成長していくうえで重要なことではないかと思うんです。となると、御社のように、男性と女性の目線の違いがあることをまずしっかり理解することが、我々の会社の中で、また接客して販売するスタッフの意識として、求められています。

日野: これからより広い視野で柔軟な組織をつくっていくことがメガネトップ様のひとつの目標でもあると思います。海外なども視野に入れていらっしゃるのですか。

冨澤: 正直、海外は国内よりもハードルが高いです。文化も違いますし、男女だけでなく宗教の違いもあります。それでいくと優先順位としては国内で盤石なものをつくらないといけないと思っています。眼鏡市場を海外にも展開することで、「あの海外展開している、眼鏡市場」というふうにお客様に思ってもらう必要性があれば、橋をかけていくことも必要かもしれませんね。時代や環境が変わって、これから店舗で働くスタッフに海外の方も出てきた際には、海外にも拠点をつくりながら人材交流をおこなって、人員確保の目線で海外を考えていくことになります。海外に関しては、さまざまな課題解決の手段のひとつとして捉えていけたらいいですね。

一番の強みは「人」。人を大事にする企業であり続けたい

日野: ひとことで、メガネトップ様の強みや特徴の、どこが一番魅力的と伝えたいですか。

冨澤: ネットでモノも当たり前に買えて受け取れる時代に、これだけの店舗数を持てるのは、「人」だと思います。言われたことを素直にやるのも大切な組織のひとつの規律だと思いますが、理念を理解して、それに沿った行動がそれぞれの価値観の中でできる。会社のベクトルに合わせながら、楽しく仕事ができる環境をつくっていくことがさらに人を強くすると思います。「人にフォーカスを当てることのできている企業」だということが他社との差別化であったり、お客様により伝わりやすい強みだと考えます。

△店舗の立ち寄り率を上げるためのVMD研修を全国各地で開催

ハー・ストーリィに期待すること

日野: ハー・ストーリィとして、マーケティングのお手伝いをさせていただきましたが、今後、私たちに求めることがあるとすれば、どんなことでしょうか?

冨澤: 他社の事例をもっと教えていただきたいです。売り上げをあげること、顧客を増やすこと、ひいては社員が楽しく仕事ができる環境。そのための手段というのは、いろんな環境や時代、立地条件や人員数、もちろん業種によっても変わってくると思います。そういう意味では、我々の視野はまだ狭いんです。過去の成功体験にとらわれて、なかなか新しい判断ができないこともあります。御社はいろんな企業様とお付き合いされて、成功も失敗もいろんな事例をお持ちです。それをご紹介いただいて、視野を広げるサポートをしてもらえるとありがたいです。また、弊社ではこれから女性の活躍推進、活躍できるフィールドをもっと広げていこうと考えています。新卒社員の7割が女性なので、もっともっと女性を輝かせるような環境づくりや女性視点、女性マーケティングのアドバイスをいただきたいです。

日野: 新卒が7割ということで、メガネトップ様の中でも風向きが変わってきているところですよね。女性視点、女性マーケティングのアドバイスをうまく活用していただけたらと思います。最近の営業会議で女性2人が発表したそうですね。これまでにはなかったことですよね。拍手も起きたとか。役員が参加する中で、改めて男性だらけのなかで発表となると緊張したと思います。責任感や強い思いがあったからこそ、ああいう立派な発表ができたのでしょう。今後の活躍にもさらに期待しています。本日はどうもありがとうございました。

対談を終えて・・・ HINO’s eye

インタビューをさせていただいた約1年前に、ご縁をいただき「女性視点マーケティング」を店舗にテスト導入いただきました。全国各地にあるロードサイド店舗だけではなく、若いファミリー層の多いショッピングモールでの店舗はどうあるべきか、をトライいただき数値成果を出すことができました。私たちにとっても眼鏡の販売は初めてでしたが女性視点の法則に自信を持つことができたありがたい体験でした。引き続きご縁をいただき全国各地にノウハウを広げるサポートをさせていただきたく思います。

株式会社メガネトップ

  • 事業内容メガネ、コンタクトレンズ、補聴器の販売、その他関連商品の販売
  • 社員数4,483名

(データは2018年3月末時点)

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